*易の基本は八つの象徴語から成り立っている。それは乾(けん)、坤(こん)、震(しん)、炊(かん)、艮(ごん)、巽(そん)、離(り)、兌(だ)の八語であり、これを八卦という。

*乾(けん)は易の根本思想たる陰陽をあらわしたもので、天であり、太陽であり、男性的原理で 顕在意識である。
*坤(こん)は乾に対応するもので、地をあらわし女性を、母をあらわし、潜在意識をあらわして 人間のあらゆる営みは、地において行なわれることを忘れてはならない。

*震(しん)は雷であり、強く奮起するものである。その 激しさとエネルギーの強さが象徴しているのは、人間の力強い行動力である。

*坎(かん)は水であり、底の知れないものであり、苦難を、危険を象徴している。

*艮(ごん)は山であり、動かずに安定したものである。そこには自然の恵みが天からふりそそいで、多くの実りが得られる。

*巽(そん)は風であり、自由に動きまわれる軽快さとしたたかさを合わせ持つ。またそれは温和なものであり、 よく浸透するものである。

*離(り)は火であり、まといつくものである。

「マーフィの易占い」J.マーフィ(昭和61年、産能大学出版部)