◎ 今日一日生きられればそれで幸福 ◎『武田邦彦の科学的人生論』飯塚書店刊より

Uncategorized

◎ 今日一日生きられればそれで幸福 ◎

他人は一見、幸福に見える。だが、幸福の中にいる人にとってそれは一瞬に過ぎない。
それが周りから見ると長く見えるだけのことなのだ。
幸福の先には苦悩の門がある。幸福は長くは続かない。その点、不幸には味がある。不幸の次には必ず幸福が来るからだ。
幸福そうな家庭生活を送っている人を見ると、うらやましく感じる人は多い。しかしそういった人も連れ合いに先立たれたり、子供が思うように育たなかったり、よい縁に恵まれなかったり、家庭生活というのは川の流れのように変化し、決して安定することはない。
強く愛する女性がいれば、それだけで悶々と苦しむ。愛すれば愛するほど幸福だが、愛すれば愛するほど苦悩は深くなる。たとえ幸運にも彼女と結婚することができたとしても、そのままの状態が続くわけではない。たとえばこんなことも起こる。
人間には動物としての本能と、ヒトとしての心が同居している。動物の本能が出れば、すでに獲得したメスに対してオスはプレゼントを贈ることはない。「釣った魚に餌はやらない」というやつである。メスにしてみれば急に冷たくなるということだが、これも人間が生物である限り仕方がない。
それでは幸福な人生というのはあるのだろうか?
それに対して、先達は私たちにある知恵を授けてくれている。幸福になる方法は次の2つしかないという。

(1) 不幸であること
(2) 今日一日だけを生きること

不幸であれば、もう不幸になることはない。なるとしたら幸福になるだけだ。幸福なときには不幸になることを恐れながら生活する。
多くの人は「最後の一日」をのぞいて、今日一日を生きることができる。今日一日生きることができれば幸福だ、と感じることができれば毎日は幸福になる。
これが悴人たちの回答だ。
おそらく人間という矛盾した生き物が「幸福」というものを手に入れるためにはこの2つの鉄則を心の底から信じることなのだろうが、人間は自分と近いものと比較して自分が幸福かどうかを決める生き物である。決して「平安時代に生きた自分の前世」と比較しているのではない。
去年と比べてどうか、友人と比べてどうか‥‥‥そんなことばかりに人は気に病む。
同級生が次々と内定を決めていく中、就職に何回も失敗しすっかりしょげている学生に、私はこう言う。

「大丈夫だよ。なんだったら、今日、名古屋の街に出てみたらどう?道ばたで野垂れ死にしている人っていないよ。大丈夫だ。人間はうまくいかないときもあるけれど、野垂れ死にさえしなければ、よくなるときが来るよ。人間って、もともとそんなに何でもかんでもそろっている訳じゃないんだ。今までがよすぎたんじゃないの?」

学生は気を取り直して、背広を着込み、暑い夏の就活に出かけていく。

『武田邦彦の科学的人生論』飯塚書店刊より R080913

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おてんとうさまの下で
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
#牧正人史 #マシレ予測 #武田邦彦 ♯yymm77

コメント

ハウスワークサービス多摩店をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました