◆ 30年後から100年後に切り替えられたIPCCの推定値 ◆
前述したように、地球温暖化の問題は、石油、石炭、天然ガスをふんだんに使うという前提で話が進んでいます。特にアメリカ、ドイツ、イギリスが主導して、この地球の石油がなくなるという問題と、地球が温暖化するという問題をほぼ同時に提示したのです。
1988年に国連の関連団体として、IPCC(※12 気候変動に関する政府間パネル)という組織ができました。UNEP(国際連合環境計画)とWMo(世界気象機関)が共同で設立した団体です。
IPCCは、地球温暖化に関する最新研究の評価を行い、政策の実現性やその効果、それがない場合の被害想定結果などに関するリポートを提供しています。数年おきに発行される「評価報告書」は、地球温暖化に関する世界中の専門家の科学的知見を集約した報告書で、各国の政策に強い影響を与えています。
IPCC設立の翌年(1989年)にはアメリカの上院議会で、NASA(航空宇宙局)ゴダード宇宙研究所のジェームズ・ハンセン博士から「石油、石炭、天然ガスを利用することで排出されるCO2によって、地球が温暖化している」という発表がありました。そしてハンセン博上は、「これからは、なるべくCO2を出さない社会に変えなければならない」と提言したのです。

ジェームズ・エドワード・ハンセン
1941年生まれ。アメリカの気候学者、コロンビア大学非常勤講師、気候活動家。主に地球温暖化に関する研究をしており、過去100年の平均気温上昇を温室効果ガスの影帯であると提唱した。(写真はWikipediaより)
実は、このときの上院議会の会場では冷房を切っていたといいます。6月の下旬でしたが、かなり暑い日だったので議会内は当然、蒸し暑い。上院議会場では、「これから毎年暑い夏がやってくる」という細かい演出がなされていたのです。
当時、IPCCが30年後の気温上昇の推定値を出していましたが、1988年から30年経った気温上昇値とはまったく違っています。
そして推定値の間違いを総括することなく、IPCCは約100年後の気温上昇の推定値を数年おきに発表するようになりました。30年ではすぐ結果が判明してしまうため、推定値を次世代100年後の2100年に切り替えたということです。
それが先ほど示した図5のグラフ(IPCC第6次評価報告書)です。

※12 IPCC 気候変動に関する政府間.ハネルの略称。国際的な討門家で構成された地球温暖化についての科学的な研究の収果、整理のための政府間機関。地球温暖化やそれに対する政策、対策技術の評価などを提供している。
「多様性」のまやかし グローバリズムの危険性と持続性喪失の原理 武田邦彦 啓文社書房 令和6年刊より
R080701

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【無料】牧正人史式 姓名科学 解析システム
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
#牧正人史 #マシレ予測 #武田邦彦 #多様性のまやかし


コメント