◆ 日本のSDGs対策②「都市の構造改良」 ◆
2つ目は「都市の構造改良」です。
東京や大阪のような大都市はアスファルトの影響で、土が露出している地方に比べて、夏の暑さがかなり厳しいものになっています。また、冬の大雪や台風の影響による交通機関の乱れも問題となっています。
夏の酷暑に関しては、現在のアスファルトを透水性のあるものに変えたり、全面舗装しているところを隙間をあけた縞状の舗装に変えてその間に草を植えたりすることによって、気温を下げることができます。また、ビルの屋上や壁面の緑化なども有効です。
しかし長期的な視点でみると、より抜本的な都市の構造改良を考えるべき時期にあると思います。例えば「ドーム都市」による構造改良です。
直径3kmから5kmのドーム型の都市を造ることで、ドーム内を一定の温度に制御することができます。このドームは繋ぐことができますので、任意の大きさのドーム都市が建設可能です。
現在のビルのように外部と熱の交換が多いところを冷房したり、暖房したりすると、常に壁を通じて外気との間の熱交換をしたかたちで冷暖房するため効率が悪いのです。そこをドーム都市にすれば、壁の面積は内部に住んでいる人の数に比べて極端に少なくなるため、かなり効率が上がります。
しかもこの未来都市は、外気との間を遮断することができるので、雨は降らず、暴風も来ません。また耐震構造を免震構造にするので、地震の揺れは震度4以上にならないようにすることができます。
実際に計画されているドーム都市のような高層ビルプロジェクトが存在します。
サウジアラビアの「THELINE」*19です。
全長170kmの長方形のビルの中は、外側がすべて鏡の壁で囲われており、必要とする
エネルギーはすべて再生エネルギーで賄うことが可能です。気温も制御されており、年間を通して、安定した快適な気温を保つことができます。夏は光が入ってこないように遮光します。冬は強い太陽の光が暖房となります。
これは日本の大手建築会社が研究し、サウジアラビアで実験的に行われていますが、冷暖房費は現在の約10分の1になると計算されています。
そして自然との関係は、今までのように「動物の住むところを限定する」ので、「人間がドームの中で生活する」という考え方に変わります。「都市ドーム」という中世のお城のような中で人間が生活し、原則としてドームの外側は「田畑、林野、雑木林」などで「動植物の領域」になります。
前述の通り「都市ドーム」には天井があり、冷暖房、免震構造で造られているので、暴風雨なし、猛暑、極寒なし、地震なし、有害物質なし、空気が綺麗な生活環境が保たれます。傘も不要、天気予報もなくなります。
地震が来ても免震構造で揺れませんから、地震予知は不要で、津波があってもドームの外までしか来ません。したがって、天変地異で命を脅かされることから解放されます。
また、天井に設置されたGPSで管理されているので、自動車事故はなし。犯罪率も減少するでしょう。
山奥には広葉樹を植えて、ドングリなどを野生動物が食べます。森林を利用するためにドームに近いところには針葉樹と製材工場を配置します。
火力発電所、大規模工場、浄水所などは適宜、ドームから適切な場所に設置し、そこまでは専用の道路と鉄道が配置されています。その頃には、ほとんどの工場がAIで自動運転になっていますので、監視はドームの集中管理で行います。
※19 THE LINE サウジアラビア王国で進む大規模なスマートシテイプロジェクト「NEOM 」が発表した幅200m ・全長170km・高さ500m にも及ぶ大規模な直線型構想都市プロジェクト34㎢の中に900万人の受け入れを予定しているこのプロジェクトは、人口密度を高めることによりインフラの効率性を高めている。
「多様性」のまやかし グローバリズムの危険性と持続性喪失の原理 武田邦彦 啓文社書房 令和6年刊より
R080721

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