◆ 通説より古くからあった「稲作文化」 ◆
「稲作」は、忘れてはならない日本を代表する文化、技術と言えるものの一つです。
学校の歴史教育などを通して、「稲作は中国から朝鮮半島を経由して日本に渡ってきた」と一般的には考えられています。稲の原産国は東南アジアのタイやベトナムあたりとされており、稲作は中国から朝鮮半島を経由して渡来したと考えてしまうのは不思議ではありません。
しかし、最近はDNAの解析が進んで、旧来有力とされていた朝鮮半島経由説ではなく、中国大陸の南方から、あるいは南方の島から直接渡来したのではないかという説が有力です。
日本の教科書検定基準の―つに、「近隣諸国条項」というものがあります。教科書として採用されるためには「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること」が必要であるとする、1982年に規定された条項です。
稲作は中国発朝鮮半島経由であるという説がほぼ常識化してしまっているのは、この近隣諸国条項に大きく関係します。今でもそれは変わることはありませんが、一時期、教科書を検定する側が近隣諸国条項により、表記において中国や朝鮮の文化が優れているという前提を強要していた、という背景があるのです。
つまり、「日本は文化・文明の遅れた地域だった」という表現をしないといけない、と政治的に決められていました。
『かけがえのない国 誇り高き日本文明』武田邦彦著 MdN出版(R05年)より R080531

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