●日干が弱い四柱八字の具体例
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aa
日干丁火で、子月水旺に生まれ、官殺が旺じており、月干に印も比劫もない。官殺が旺じているので、下段にように蔵干を逆転することになる。
旺の逆転により火旺となり、日干丁火は旺じることになるが、月干に陽干の官殺である壬水があって、陰干の日干丁火を剋し、日の蔵干と時干に財の庚辛金があり、日干を生じたり、助けたりする干が一点も日干に隣接していないので、日干は旺じてはいても弱と見ることになる。
このように日干が旺じていても、陰干の日干が陽干の官殺に剋される場合は、日干強とは見れないことが多くある。

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bb
日干甲木で、巳月火旺に生まれ、食傷の丙火が旺じており、月干に印も比劫もない。したがって、旺が逆転し、火旺から水旺に変化することになる。
旺の逆転により水旺となり、日干甲木は相令となる。月の蔵干の壬水は日の蔵干の戊土に剋され、時千の己土は丙火の上にあってやや有力となる。日干甲木は相令であっても、日干に隣接していて影響が大きい3干である、月干の丁火、日の蔵干戊土、時干己土は、いずれも日干を弱める働きがあるので、日干は弱と見なければならないことになる。
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cc
日干は辛金で、巳月火旺に生まれる。月干に印も比劫もなく、官殺の丙火が旺じているので、旺が逆転し、下段のように金旺に変化することになる。
旺の逆転により金旺となり、日干辛金は旺令となる。日の蔵干に己土があり、日干を生じているのであるが、 月干に丁火があって日干は剋されている。時干には陽干の財である甲木があり、日干辛金は陽干の甲木を剋して弱めることはできないものの、日干がその力量を消耗することになる。年干に印である戊土があるが、日干辛金に隣接していないため、直接的な助けとはならない。したがって、日干辛金は旺じてはいるが、弱と見ることになる。
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dd
日干は戊土で、巳月火旺に生まれる。月干の己土は年干の甲木に剋されており、印が旺じているので、旺の逆転はなく、暦のままの蔵干で日干の強弱を見ることになる。
印が旺じており、日干は相令ではあるが、月干の己土は年干の甲木に剋されているので、扶けとはならず、日の蔵干に甲木があるため、日干は剋されて弱まり、また、時干に陰干ではあるが、財の癸水であるので、日干はさらにその力量を消耗することになる。
このような四柱八字も、日干弱と見ることになる。もし仮に日の蔵干に戊土とか丙火があるなら、日干は相令であり、月干は一応比劫の己士であり、そして時干に財があっても陰干の癸水でしかないので、日干は強として見ることになる。

「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より
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