◆ 行政機関の象徴である日本の城 ◆
城の中に住む人は城の支配を受けることによって安全が保障されます。
ただし、城の支配者が戦争に負けるなどしてしまうと、状況ががらりと変わります。
城内に住む人は非戦闘員の一般人であっても殺害されたり、奴隷として確保されたりしてしまうのです。
城外に暮らせば自由かもしれませんが、城内で暮らさない限り安全の保障はありません。
つまり、城外は外敵だらけなのです。少しでも治安の良い城内での生活を多くの人
は望みました。
一方、日本の「城」に住んでいるのは「殿さまとそのご家族と重臣、世話をする係やその他の人々」だけです。
要するに、一般の市民には西洋型の城を必要とするような「治安維持の不安」はなかったのです。
日本人が考える「城」と「一般人」の関係は、ヨーロッパや中国の「城」と「一般人」の関係とまったく違っています。
西洋の人々からすれば日本の城は砦(とりで)、つまり本拠は別にちゃんとあって戦争のために臨時につくられる小型の城としか考えられません。しかし、日本の「城」には、それどころではない格別な美しさというものがあります。
日本は鎌倉政権以来、室町政権、徳川政権と、天皇に任命された征夷大将軍がトップを担当する軍事政権が政治を担ってきました。
日本では「城」がそのまま行政機関であり、権威というものを持ちますから、おのずと豪華な、あるいは視覚的に魅力のある仔(たたず)まいになるのです。
『かけがえのない国 誇り高き日本文明』武田邦彦著 MdN出版(R05年)より R080510

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