介護の仕事をしていて、身についたことの一つに、食事量の把握、水分の大切さがあります。水を飲むことが重要なのは、みんな知っているつもりですが、でもやはりそばにご利用者様がいて、常に状態が観察できるので、その重要性は特に身に染みてよくわかるわけです。例えば、認知症が進んで、人によっては物を食べなくなる人もいらっしゃいました。食べることを忘れるのでしょうか。どちらにしても、食事ができなくなると、あっという間に弱っていくのがわかりました。だから、食事量が減っているご利用者様に関しては、どうして量が減っているのかをみんなで考え、医師にその理由をうかがい、できるだけ食事が口からできるよう様々な工夫を現場はしています。と同時に、非常に宗教的なことも併せて考えてしまいます。
自分で食べられなくなった人は、実はもう旅立つ準備をしているのではないか、体がそのような態勢になったときに、無理やり食事を摂らせるのはいかがなものか、そんなことを常に考えています。
だから、今見守っているご利用者様には、何が好物なのか、どうすれば食事量(カロリーと食のバランス)が確保できるかをいつも考えています。今見守っている方は、豆類と、どら焼きが大好きです。だから、一緒にいるときは、常にそれらのし好品が食べられるよう、常にすぐ傍に置いています。そのし好品も食べられなくなった時は、いろいろなことを考えます。そして、確かめます。あるときは、口内炎ができているようでした。また、先日は入れ歯が合わず、痛いので食が細っていたようです。また、あるときは、便秘が続いており、それが影響している様子でした。普段から、そのような目で見ていると、結構わかるものです。

そして、水分の大切さです。水を飲めなくなると、体温が上昇し、脱水症状を起こします。水分は体表面から蒸発し、その気化熱で身体の温度を一定に保つ働きをしていますが、水分が不足すれば、血液中の水分も減って、どろどろになり脳梗塞などを起こしやすくなります。
水分というのは結構大切なんですね。