「意思決定の再設計」を語る一日― AI時代のビジネスイベント評
予測技術ポータル 日昇リサーチ
「意思決定の再設計」を語る一日
― AI時代のビジネスイベント評
― AI時代のビジネスイベント評
一通のイベント告知が届いた。Pendo.io Japan主催の「PendomoniumX Tokyo 2026」。副題は「データとAIで意思決定を再設計し、組織を前進させる」。七月二十四日(金)、東京・紀尾井町での無料セミナーである。私が足を運ぶわけではないが、テーマが前回ここで書いたAI論と地続きだったので、要点を書き留めておきたい。
主題は一貫して「AI時代に、意思決定をどう作り直すか」だ。登壇者の顔ぶれにそれがよく表れている。基調講演はマッキンゼーで日本のデジタル部門を統括する工藤卓哉氏が「Agentic AI時代、企業はなぜ変われないのか」を、早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授が「変革を『実装』できる組織の共通構造」を語る。自律的に動くAIを前に、組織の判断のしくみそのものを問い直す、という筋立てである。
企業講演には、KDDI、NTTデータ、日立製作所、JR東日本といった顔ぶれが並ぶ。KDDIは店舗支援の現場改善を、NTTデータは「作って終わり」になりがちな社内システムをどう育て続けるかを、日立はAIエージェントの展開戦略を、JR東日本はSuica生活圏の構想を、それぞれ語るという。いずれも「作る」より「使い続け、根づかせる」ところに重心がある。
開催概要
名称:PendomoniumX Tokyo 2026
日時:2026年7月24日(金) 13:00〜19:00(受付12:30)
会場:東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井カンファレンス(永田町駅直結)
受講料:無料(事前登録制・抽選/後日メールで可否通知)
懇親会:講演後17:05〜19:00
主催:Pendo.io Japan株式会社
申し込み こちら
来場してアンケートに答えると、もれなくアマゾンギフト1,000円分とAI関連書籍が進呈されるという特典つきだ。詳細と申し込みは、主催の案内ページにある。
さて、私の感想を一つ。
タイトルに繰り返し現れる「意思決定の再設計」という言葉に、私はしばし立ち止まった。AIが自律的に動き、データが判断を助ける。それは結構なことだ。だが、「再設計」されるのは判断を支える仕組みであって、最後に「こうする」と肚を決める一点だけは、どこまでいっても人間の手に残るはずだ——いや、残しておかねばならない、と私は思う。
前回、私はあるAIとの付き合い方について、「相談はしても、最終判断は必ず自分が下す」と書いた。組織もまた同じではないか。AIエージェントに実務を委ね、データに助けられながら、それでも最後の決断だけは人が引き受ける。その一線を曖昧にしたまま「再設計」を進めれば、いつのまにか誰も決めていない組織ができあがる。
「変われる企業の条件」とは、つまるところ、便利な仕組みをどれだけ取り入れても、決める力だけは手放さずにいられるかどうか——そこに尽きるのではないか、と私は直感している。
#AI #意思決定 #変われる企業の条件


コメント