次は、昭和43年生まれの飲食関係の自営業を営んでいる女性の命と運である。

日干は壬水で丑月水旺に生まれる。 月干には食傷の乙木があり、比劫が旺じるので、旺の逆転はなく、暦のままの蔵千で日干の強弱を見ることになる。
日干に隣接する干は、いずれも甲乙木で、印の庚辛金は一点もなく、比劫の扶けもないため、日干は旺じてはいても弱と見ることになる。
日干弱であるので、運歳に印の金か、比劫の水が巡ることが望ましいことになるが、このように食傷が多くある場合は、比劫は食傷を生じ助けることになってしまい、日干の扶けとならないと見なければならないことになる。したがって、運歳に金が巡ってくることが最も望ましい四柱八字であるということになる。
日干に隣接する干がすべて食傷であることからして、末っ子的に育てられたものと推察することになるが、実際も三姉妹の末っ子である。
大連は水旺から金旺に巡るが、水旺のあいだは思うに任せぬことが多かったようであるが、31歳に大運は辛酉に入り、そのあと庚申と巡った。
この四柱八字は金が運歳に巡ることが最も望ましいと考えられるのであるが、大運辛酉、庚申は、天干も、旺じる五行もともに金である。このような最良の大運干支が巡り、この大連期に飲食業を起こし、経済的に恵まれることになったのである。
既存の四柱推命では、経済的な問題は財で見る、と考えていた。しかし、実際にはこの女性のように財が四柱八字と大運に一点もなくとも、印が旺じる大運に日干が強化されることにより、経済的に恵まれることになるのである。
「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より
https://meiwajuku.com/nsityu4/
http://www.shihei.com/shihei/calc/