経済的な問題は、適切な年齢期に良好な大運を巡るかどうかに大きく左右されることになる。
良好な大運を長く巡るなら、会社勤めであっても、男女を問わず、時間の経過とともにその社会的基盤を固め、結果的に経済的に恵まれることになるのである。
しかし、経済的に長く安定するだけでなく、平均以上になれるかどうかを問われるなら、独立自営できる命運であるかどうかが大きな問題となる。
会社勤めの場合は、仕事上でミスを犯しても、その責任を負って莫大な借金を背負うようなリスクがない。この恩恵にあずかっている間は、いわゆる運命学で言う財運、金運と言われるものはないと考えなければならない。財運は、独立自営業の人にだけ適用される考え方なのである。
また宝くじのようなことで大金を手にする人もいる。そうしたことで大金を手にしたなら、一般的な意味で言う、運が好いということになるだろう。しかし、どのような大金を手にしても、それを元手にして、より大きな価値を生み出すことができるかどうかは、その人の命運による。偶然手にした当選金を食いつぶすだけなら、その人の四柱八字には、もともと発展的な要素はなかったことになる。こうしたところに、人それぞれの幸福に対する感じ方の違いが現われるのであるが、四柱推命はそうした相対的な価値観とは無縁であるため、どのように評価するかは、読者の判断とか考え方にゆだねることにする。
また、家業を継がなくてはならない立場にある人もいることと思う。その人の四柱八字と大運を見て、日干が強になる大運が適切な年齢期に巡らない場合は、後を継ぐのは苦しいことになる。つまり自営業に向いていないのである。そのような場合は、ほかに向いている仕事があるならそれを継続するのが賢明であり、どうしても家業の存続のために継がなくてはならないなら、その人の不足する部分を補うようなスタッフを揃えることを考えなければならないことになる。
「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より
https://meiwajuku.com/nsityu4/
http://www.shihei.com/shihei/calc/
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