四柱八字は、その人が生まれた瞬間に天より受けた五行を示すもので、一生変わることはない。ここで説明する大運と流年は、出生後、年を経るとともに変化し、四柱八字に生剋・幇の影響を与える干支の巡りである。大運と流年は四柱八字の五行のバランスに影響を与えることになり、その変化が具体的事象の変化に関連することになる。そのため、大運と流年は普段「運」と言っているものに近い意味合いがあることになる。
しかし、以下説明するように、どのような大運と流年の干支を巡るかは、四柱八字から一的に定まっているのであるが、大運は、その人だけの干支の巡りであり、流年はすべての人に共通する干支の巡りであるという決定的な違いがあるため、単純に「運」として考えることができない要素がある。
「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より