最後に、二つばかり説明をつけたしておきます。

―つは、ある問題に関して、日の九星盤を使うか、月の九星盤を使うか、年の九星盤を使うかという判断のしかたです。いままでの例で、ほぼおわかりのことと思いますが、かんたんに言えば、一日で終わるものは日の九星盤、一日で終わらないが一カ月ぐらいで終わるものは月の九星盤、それ以上にわたって問題が継続するものは年の九星盤を使うということになります。

これは、いろいろな幅をもった問題をその幅にふさわしい単位でとらえられるという、方位学の大きな長所の一っです。たとえば、同じ旅行でも一日で終わってしまうような旅行なら、日の九星盤ですが、何日間も滞在したり、旅先の同じ地方を歩きまわったりするようなときは、月の九星盤でその滞在地やその地方の方位を調べたほうがよいのです。

買物にしても、日用品や洋服程度のものならば、日の九星盤を使います。しかし、株でも買うようなときなら、その日のうちに売ったり買ったりすることは、玄人以外にはないでしょうから、目先の値上がりをねらうにしても、月の九星盤を使うべきです。

これが家のような一生に何度という買物なら、とうぜん年の九星盤を使わなければなりません。ただし、引っ越す日をいつにするかというような問題では、日の九星盤を使うことになります。

こういうふうに、問題によって、日、月、年の九星盤を使いわけることが、方位学の重要なボイントの―つなのです。

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎