まず星の配置ですが、これは一定・不動のものではありません。ある規則にもとづいて、時とともにその配置を換えます。その「配置換え」の種類はぜんぶで九稲類あります。つまり、九つの星のそれぞれが一度ずつそれぞれの方角と中央にはいっている九種類の配置ができるのです。その九種類の配置が下ににかかげた図です。このように星の配置をあらわした図を「九星盤」と呼びます。それぞれの数字が、一は一白、二は二黒というように、九つの星の名をあらわしているのです。

一見してわかるように、各星のはいっている方位のスペースが、東、西、南、北では狭く、北束、東南、南西、西北では広くなっています。正確には、東、西、南、北はそれぞれ角度が三十度ずつ、そのほかは六十度ずつになっているのです。なぜそうなるのかは説明が複雑になるのではぶきます。方位学の理論上そうなっていると考えてくださればいいのです。

ともかくこの「九星盤」にあらわされた九種類の配置が、ある一定の規則にもとづいて、何千年もまえから、かわるがわるこの地球上を支配してきたのです。

ですから、あなたが、たとえば、きょうはどの星の配骰になっているのかを知ろうとすれば、この規則を知って応用すればよいことになります。しかし、この規則はなかなか複雑です。そこで、どの日はどういう星の配置になっているか、この規則により調べた昭和五十七年のものを下記に一覧表にしてかかげておきました。一、二、三のように漢数字で記されたのが、各配置、各九星盤の中央にきている星の名です。配置の中央、つまり九星盤の中央にきている星は、その配置のなかで、独特な力を発揮しているため、その九星盤を代表することになっているのです。

たとえば、昭和57年2月3日のところを見ると、「九紫」と書いてあります。 この日は、「九紫」が中央にきている九星盤のような星の配置になっているという意味です下にあげた九つの九星盤のうちの右下隅のものがそれに当たります。つまり、この九星盤を見れば昭和57年2月3日は、北に五黄の星、北東に三碧の星という星の配置になっていることがわかるのです。

巻末のこの一覧表を一見すればわかるように、このような星の配骰は、日によってきまっているだけでなく、各月、各年にも、その月全体をとおしてみる場合の星の配置、その年全体をとおしてみる場合の星の配置がきまっています。いずれの場合も、その日なり、月なり、年なりの星の配置の中央にきている星の名が記してあるのです。そこで、その配置のことをかんたんに呼ぶために、「九紫の日」とか、「三碧の月」とか、「二黒の年」とか言うことにします。いずれも、「九紫の星が中央にきている配置の日」などという意味の略なのです。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎

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