就職とか受験とかのように、自分の社会的な立場を大きく変えようとする場合には、とうぜん吉方を活用すべきです。

もちろん、吉方はどれを使っても、全般的に良い効果をあらわしますが、仕事の性質によって、その効力にも微妙なちがいがあらわれてくるのです。

あなたが自分の性格を考えて、外柔型でしかも地味なクイプだと思ったら、就職や受験などのときには、二黒か六白の星のいる方角を選んでください。

二黒の星のいる吉方に向かって行動しますと、性格に柔軟性をましてきます。それに友人運にもめぐまれますから、とたんにつきあいが広くなり、しだいに雪だるまのようにプラスが大きくなっていきます。あとでどんな方面の仕事につくとしても、まずまちがいはありません。

六白の星のいる吉方は、たとえば法律とか逆に機械や電気の技術とか、手がたい学問とその応用にはもってこいです。こういう実際的な方面にすすみたいなら、この吉方の学校を選んでください。学問の進歩も目に見えて早く、成績も上がり、良い先輩や友人にもめぐまれますから、卒業後にもいろいろな意味で大きなプラスになるでしょう。

いま例をあげたような手がたい仕事で就職を考える楊合にも、この吉方の職楊を選べば、うまくいくことはまちがいありません。あなたの能力は十分に発揮できますから、みとめられるのも早く、目上や先輩などからもぐんぐん引き立てられるでしょう。

女性が、堅実な職場に就職を考える場合でも、この二つの吉方のどちらかを選べば、まずまちがいはありません。

あなたがはでな性格で、しかも持ちまえの外柔性を活かしたかったら、七赤の吉方にあたる職場を選んでください。かりにふつうの会社だとしても、デスクに向かって、こつこつ伝票を整理するような部門ではなく、営業とか外交とかの部門にまわされ、そこで好成績をあげられるということになるでしょう。

この吉方は、学問にはあまり向いていませんが、女性が洋裁や料理などの学校を選ぶときならば、この方位は絶好だと言えるのです。九紫の足のいる吉方は、専門的な技術や芸術・芸能で生きようとする人には最善の方位です。直接実用的な意味ではすぐ役に立たない学問、たとえば哲学とか地球物理学とかを専攻したいと思ったら、この吉方の学校を選んでください。その道によって時期はちがいましょうが、いずれは一つの分野で業績をあげ、名声をうることはまちがいありません。もちろん、医学・工学などのように実用性の強い学問にもむいています。

就戦の楊合でも、似たようなことが言えます。要するに、この吉方は「深く静かに」という感じがともなうのです。虚名を求めることが嫌いな性格なら、七赤の吉方よりもこちらのほうがいいでしょう。

何かの交渉事などでも、この吉方を使えば、ちょっと時間はかかりますが、結局はこちらの意見も通り、あとでは双方ともに、あれが最普の道だったねと、うなずきあうことになるでしょう。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎