就職とか受験とかのように、自分の社会的な立場を大きく変えようとする場合には、とうぜん吉方を活用すべきです。

もちろん、吉方はどちらを使っても、全般的にいい効果をあらわしますが、仕事の性買によっては、その効力にも微妙なちがいがあらわれてくるのはとうぜんです。

地味な仕事で、一歩一歩と堅実にのびていこうと思うなら、二黒の星のいる方角を活用するのが最善です。仕事が単調なものであればあるほど、この方位は力を発揮します。たとえ仕事は単調であっても、早くその道のペテランになれますから、みとめられるのもそれだけ早いという理屈です。

この方角に就職した場合には、おそらく一生同じところに勤めることになるでしょう。しかし、その仕事全体が大きくのびていきますから、あとでふりかえったときにも、けっして後悔はしないでしょう。地味で堅実な性格でも、単純な仕事はいやで、仕事の内容にある程度の変化がほしいという場合には、八白の星のいる方角を選んでください。これなら、同じ会社に勤めても、目先の小問題はたえず変化しますから、いつでも新鮮な感度事に当たることができます。しかもこの場合には、たえず金儲けのチャンスが発生します。もともと五黄の人は副業にはむいていないのですが、この場合には何かの仲介や口ききをして、お礼をもらうようなケースですから、本業のほうにはたいしてさしさわりがないのです。

もし、あなたが早くから独立したいと考えているなら、就戦や学校は九紫の星のいる方角を選んでください。こちらの方角で得た知識は、あなたの将来にとってたいへん役に立ちます。一日一日の仕事がそのまま肉となり血となるようなことになります。視野も広くなり、五黄の生まれに欠けがちな計画性も増してきます。そしてまたいいことには、絶好の後援者にめぐまれるのです。こういういくつかのブラスは、あなたが独立した場合どれだけ役に立つかは、あらためて述べるまでもないことでしょう。

もしも、あなたがはでな性格で、単調な仕事にむいていないと思うなら、六白の星のいる方角を使ってください。この方角は激しすぎて、ほんらい五黄の性格にはちょっと不向きなところもありますが、女性の場合、結婚までの一時的な勤めとか、ホステスなどのような職業には妓高の吉方になってきます。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎