表面はおだやかに見えていながら、その裏に炎のような激しい梢熱を秘めているのが、四緑生まれの人の最大の特長です。

この星生まれの人は、ごく一部の例外をのぞいては、飛躍ということを好みません。ほかの人                の目には、たいへん大胆な冒険と思われるようなことでも、本人としては長いあいだかかって緻密にねりあげた計画を一歩一歩と自分のペースで実行に移していることが多いのです。しかし、途中の段階での動きは、はたから見ているのでは、なかなかわかりません。人の行動は、 結果で批判されることが多いものですから、その結果だけを見ている人間には、たいへんな冒険の末に成功したように見えるのも、これはとうぜんのことでしょう。

こういうふうに、一歩一歩と自分のペースでじっくり進んでいるために、この星生まれの人に           は失敗が少ないのです。かりに―つのことに失敗したとしても、たえず段階的に進んでいるために、一歩退いたところでプレーキがかけられます。そういう用心深さがありますから、たとえ一時のつまずきがあったとしても、同復はそれほどむずかしいことはないのです。

仕事にしても、一つの本筋から、つぎつぎに新しい仕事を派生させて行く傾向がありますが、かりにその―つがだめだとなりますと、あっさり切り捨てるだけの思い切りのよさも持っています。ですから、なにごとによらず、致命的な痛手をうけることがないのは、この星生まれの人の大きな特長です。

ただ、この星生まれの人が身をあやまるとしたなら、それは愛俯関係での失敗が大半でしょう。恋愛にかけては熱しやすく冷めやすい傾向があります。そしていったん熱した日には、持ちまえの慎重さも、計画的な合理性も、どこかへふっとんでしまいます。一歩一歩と階段を上るように漸進するどころのさわぎではありません。恋は盲目と言いますが、その言業がいちばんよく当てはまるのは、この四緑生まれの人でしょう。

その点さえ注慈していただけば、金運や仕事運などではまず問題はありません。人とのつきあいもうまく、当たりも柔らかですから、まじめに行動していさえすれば、信用も集まり、運の開けるのも、人よりずっと早いのです。ただ、若いときから運が開けると、人間はだれしもその地位立場に安住してしまって、なまけたり努力を惜しんだりする傾向がありますが、この星生まれの人には、小さなチャンスが数多く訪れてくるのですから、いつまでも努力の精神を忘れないでください。

四緑生まれの有名人の例としては、 レーニン、 スターリン、 梅原竜三郎、 三木武夫、 本田宗一郎、永六輔、荒木 飛呂彦、栄 和人、高杉 真宙、橋下 徹、ポール マッカートニー、益子 卓郎、森永 悠希、ケンドリック・ラマー、石橋 けい、市川 実日子、香山 リカ、佐々木 彩夏、釈 由美子、田中 理恵、辻 希美、西山 喜久恵、原 幹恵、三吉 彩花などの人々がおります。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎