生命活動と密接なCO2 CO2を否定することは即生命を切り捨てることにつながる
ここで少し、歴史的な話から科学的な話に移りましょう。
生物は最初、空気中の二酸化炭素を吸収して炭素にする植物としてスタートしました。そのうちに動物が誕生し、二酸化炭素から炭素にするプロセスを省略して、直接植物を食べるようになりました。
ちなみに二酸化炭素は最近、一部の勢力の情報操作につられて「地球温暖化ガス」と呼ばれることが多くなっています。
つまり、動物は進化しすぎてしまい、「自分の食べ物を自らつくることができなくなった」と言えます。
すべての動物は食物連鎖の中に入り、光合成のできる植物からエネルギーを受け取って生活しています。ある人々が地球温暖化ガスと呼んで毛嫌いしている二酸化炭素があるからこそ生物は生きているのです。
動物は、二酸化炭素を吐き出すことはできても二酸化炭素を食べることはできません。植物が光合成によって大気中の二酸化炭素を炭素にして初めて動物が生きていけるのです。
「少し地球の気温が上がってきたから……」といった浅知恵で二酸化炭素を減らすなどすると食料不足となるでしょう。最近の日本社会はお金のことばかり考えていますから、補助金がもらえるとか、あるいは見かけの評判を良くしようといったことを理由に、簡単に、二酸化炭素を減らすことは良いことだ、という風潮に賛同してしまいがちです。
1970年代のアメリカに始まった「炭水化物忌避」という健康法が未だに信奉され続けていますが、私たちが生きていくために最も大切なものを避けるのはたいへん大きな問題です。
地球が生まれて約46億年が経ちました。初期の地球上の大気は95パーセントが二酸化炭素でした。二酸化炭素が多かったので、それを食料とする生物が誕生したのです。
生物が生まれた時には95パーセントもあった二酸化炭素も、海に吸収されたり、生物が食べたりして、現代ではわずか0.04パーセントとなりました。
二酸化炭素がまったくなくなってしまえば人類を含む地球上の生物はすべて絶滅することになります。地球上の生命の量からして、筆者の計算によれば、ほどなく二酸化炭素不足になるでしょう。
『かけがえのない国 誇り高き日本文明』武田邦彦著 MdN出版(R05年)より R0806023

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