連載:至誠の覚醒 第17話「七キロの帰り道」
多磨塾には、二つの顔があった。
子供たちを育てる塾であると同時に、学生を育てる場でもあった。私はそのことに、ずいぶん後になって気づいた。
私は数学を担当していた。子供たちとの相性も良く、評判もそれなりにあった。自分なりに、その科を育ててきたという自負があった。
ある時、塾の出身者が学生教師として入ってきた。名門中学から難関高校、そして理工系の名門大学とトントン拍子で進んできたエリートだった。年齢も近い。自然と、ライバル意識が芽生えた。
そのうち、筒田先生から告げられた。
数学科のキャップを彼に譲り、小学部へ移れ、ということだった。
頭ではわかっていた。人事というものはそういうものだ。組織のためになる判断というものがある。
だが、体がついてこなかった。
塾からの帰り道、私はいつもと違う道を歩いていた。電車もバスも使わなかった。七キロか八キロの道のりを、ただ歩いた。
泣きながら歩いた。
誰も見ていない夜道で、二十歳そこそこの男が泣きながら歩いていた。情けないとも思わなかった。ただ、歩くしかなかった。
あの夜のことを、今も時々思い出す。
あれが「只管打坐」というものだったのか。それとも、まだその境地には程遠かったのか。今もよくわからない。
(つづく)R080326
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