インフルエンザ患者は年間 2千万人

インフルエンザの最初は20世紀初頭のスペイン風邪と言われ、今から100年ぐらい前の第一次世界大戦時にはスペインやアメリカの兵隊の多くが感染しました。
当時はまだウイルスというものが発見されていなかったので、何の病気かはわからないまま人々がバタバタと死んでしまったのです。
結局、全世界で約4千万人が命を落としたといわれ、それ以来インフルエンザウイルスは人類にとっての脅威となり、これに対する研究がずいぶんと行われてきました。抗ウイルスに一番有効なのは「生ワクチン」と言われるものです。実際に生きているウイルスをそのまま(少量を)身体に入れて、そこで抗体をつくることだとされています。
とはいえウイルスをそのまま体内に入れる生ワクチンは原理的にはまずい。なぜかといえば、いわば強制的に感染させれば、当然それでインフルエンザにかかって死んでしまう人も出てくるからです。


インフルエンザ過去10年間との比較グラフ(第4週 2/9更新) (niid.go.jp)
日本では例年、1千万人ぐらいがインフルエンザで病院にかかってきました。検査をして、インフルエンザであると認定を受ける人が1千万人ぐらいいます。
その他に隠れインフルエンザというか、ちょっと熱が出るとか、風邪みたいだけど忙しいので病院へ行けなかったという人が1千万人ぐらいいたのではないかと推定されています。ですから冬場にインフルエンザが流行ると、日本人の約6人に1人、2千万人ぐらいがインフルエンザにかかるわけです。
インフルエンザのウイルス自体はそこらじゅうに飛散(浮遊)しているわけですが、特に規制はなく、通常であればデパートも開いているし、飲食店も営業している。ほとんどの人はマスクもしていなかった。濃厚接触の人もいれば軽い接触の人もいる―――みんながインフルエンザのウイルスにさらされていたのです。
それで発症して病院へ行く人が約1千万人。重症になってお亡くなりになる方はだいたい3千人から1万3千人です。そうすると、あとの1億人ぐらいの人はインフルエンザにかからないのだともいえます。

『「新型コロナ」「EV脱炭素」「SDGs」の大ウソ』武田邦彦著 ビジネス社刊
20240317  P70