〇大学を支配する
大学は我々のもの以外のすべての結束力を破壊するのを目的とした共産主義の第一段階であるが、これを廃止する。そして新しい精神で別のものを造る。その学長や教授は、秘密かつ詳細な行動計画で密かに準備せられ、彼らはその計画から少しも離れることは出来ないのである。彼らの任命には特別の慎重を要し、全部政府に従属させるのである。
我々は教育のなかから市民権というものをすべての政治問題と同様に除外する。これらの事柄は優秀な能力を備えた者のなかからさらに選び抜いた数十名の者だけに教える。
大学は喜劇や悲劇を書くつもりで憲法法案を書き、彼らの父祖自身すら少しも理解しなかったような政治問題にたずさわろうとする青ニ才をその門から世に出してはならぬ。
政治問題について多くの人が抱く不理解は、空想家と不良市民を造るのである。
〇義務教育の無力化
諸君は一般義務教育がゴイムを造り上げたことについてはおわかりと思う。それは我々が彼らの教育のなかに、彼らの社会秩序を見事に弱体化させる原理を導き込まなければならなかったのである。しかし我らが権力者になったならば、騒擾を起こすようなすべての事項を教育から駆逐し、青年は官権に従順なる子供で、統治者を敬愛し、これを平和の支柱であり頼みとするようにさせるのである。
〇自由教育は撤廃する
我々は古典主義と古代史の研究を将来の計画研究に取り替える。古代史などの研究は善いことよりは悪い範例を示すからである。我々にとって不愉快な事実を人間の記憶のなかから消させて、ゴイムの政府の欠点を描くものだけを保存させる。実生活、自然の社会秩序、人間相互の関係、悪の種子を蒔く利己的悪例を避ける義務およびこれに類する教育事項は教育計画の第一にする。それは実行にあたっては職業によって異なるのであり、教育は決して一様になることを真似てはならぬ。
このことは極めて重要である。
社会の各階級の教育は特別なる職業と仕事の本質とに限定しなければならぬ。稀に出る天才的人物は上級学校に進み得たし、これから先も進み得るであろう。しかし価値のない者を他の階級に入れてやって、生まれや職業に特有であるべき位置を占めさせることは真に馬鹿なことである。諸君はこれらのことが、明らかなる不合理を許したゴイムに何をもたらしたかを承知しているであろう。
人民の精神や心の中に決定的に君主を受け入れさせるためには、学校においても公開の場においても君主の行動の重要性とその企てることが善事であることを知らしめなければならぬ。
我々はすべての私立学校を廃止する。生徒は学校においてもクラプ同様に親たちと会合することは許す。休日にはその会合の間に教師が、人間相互間の問題、模倣の法則、極端なる競争の弊につき中正な意義ある講演を聞かせる。なおその講演は未だ世に現われない新しい哲学原理で敷術する。我々はその原理で教理的信念を築き上げて、我々ユダヤ信仰への改宗の要素に使うのである。
我々の現在及び将来における行動計画を発表してから、私は右の学説の原理を読み上げる。
要するに幾世紀の経験によって人間は思想に生き、これによって導かれ、この思想は教育によって叩き込まれることを知り、方法はいくら違っても同じ成功を得たので、我々は独立した最新思想の光明を我々の有利になるように取り入れ、これに順応する。その思想というのは永い間我々が待ち望んだ目的と思想を狙ったものである。
〇視覚による教育
思想を屈従させる方式は視覚教育と呼ばれるもので既に行なわれている。この方法は、ゴイムの間にすべての脳の働きをなくして、物を考えないで理解するためにはひたすら見ようとする従順な動物にする。
フランスでは、我々の最良の手先の一人たるブルジョア氏が既に視覚教育の新計画を広告した。
[定本]『シオンの議定書』四王天延孝原訳 天童竺丸補訳・解説 成甲書房