生剋・幇の作用がおよぶのは、「滴天髄」に言われているように、原則的には上下、左右だけなのであるが、比劫が日干に隣接する場合、次のような変則な見方が必要になる。
年 〇 〇
月 〇 〇
日 日干 比劫
時 〇 財
右のように時の蔵干に財があっても、原則では日干と時の蔵干の財には、直接的な関係はないと見るのであるが、日の蔵干に比劫があると、時の蔵干の財は、日の蔵干を通してあたかも日干に隣接しているかのような作用を発生し、具体的な事象に結びつくことになるのである。あるいはまた、
年 〇 〇
月 〇 〇
日 日干 〇
時 比劫 財
時干に比劫があっても同様に、時の蔵干の財は、時干を通して日干に隣接しているかのような作用を発生し、具体的な事象に結びつくことになるのである。ただし、日干と時の蔵干の間に、生剋・幣の作用が発生することはな い。あくまで事象を見る際に留意する必要がある視点でしかないのである。
この見方は他の通変にも同様に適用できることになるが、そのあり方は、右の2例より類推していただきた い。また、この見方は、日干と時の蔵干だけの限定的なことと考えておいていただきたいし、日干の強弱の見方にはまったく無関係であることを、誤解のな いように理解していただきたい。
「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より
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