ここでは巻末の「干支暦・太陽暦対照表」(本ネットでは、別途ページを掲載予定)を利用して四柱八字を出す方法を解説する。たびたび述べているように、四柱八字を出す作業は、ソフトウェアでも自動的に処理できることなので、概略を理解されるだけでかまわない。
上の表は巻末の「干支暦・太陽暦対照表」からの抜粋である。まったく構成が異なる太陽暦と干支暦を折衷してまとめたものなので、表記に若干奇妙なところがあるか、やむを得ないこととご理解いただきたい。
右端が西暦年と年号とその年の干支である。つまり、上表は西暦2005年、すなわち平成17年のもので、年の干支は乙酉である。
また、干支暦は2月の立春に年が替わるので、上のように2月から翌年の1月までを1年として示してある。したがって、左端にある1月は、2006年の1月である。
「節・土旺」とある列には、節入と土旺の正確な時刻が24時制で示してある。卯月・午月、酉月、子月には、蔵干が陽干から陰干に替わる時刻を示してある。上表によれば、この年の卯月の蔵干が陽干の甲木から陰干の乙木に変化する時刻は、3月11日20時 42分となる。
2005年の立春は2月4日2時43分(日本標準時)であり、この瞬間から年の干支は「乙酉」となり、月の干支は「戊寅」となる。だから、立春の時刻以前は、年の干支は一つ前の甲申、月の干支は丁丑となる。
「1日干支」とあるのは、各月の1日の干支である。右の表によれば、2月1日は「丙辰」、3月1日は「甲申」であることが一目でわかるようになっている。
この2005年の「干支暦・太陽暦対照表」で、誕生日の年・月・日の三つの干支を知ることができる。真太陽時に補正した生年月日時を元にして、四柱八字を出す手順をまとめると、次のようになる。
① 巻末の「干支暦・太陽暦対照表」を利用して、生年月日が含まれる年を特定する。
この際の注意点は、干支暦の1年は立春から始まるという点である。立春以前の場合は、年の干支は一つ前の干支にしなければならない。
②「干支暦・太陽暦対照表」を利用して、生日が含まれる節月を特定する。
この際の注意点は、節月は節入の時刻から始まる点である。節入以前の場合は、月の干支は―つ前の干支になる。
③「干支暦・太陽暦対照表」を利用して、 生月の「1日干支」を見る。そして、次の「六十干支表」を利用して生日の干支を特定する。
1日の干支から順に数えてもいいし、「六十干支表」にある数字を利用し、計算して求めてもいい。例えば、2005年の2月10日が誕生日であるなら、2005年の2月1日の干支は、丙辰であるから、「六十干支表」の丙辰から数え、10番目の乙丑が、誕生日の01日の日の干支と知ることができる。
④ 生日の干支がわかったなら、次の「時刻干支表」を利用して時刻の干支を特定する。
「時刻干支表」に、例えば「午前0時~午前1時 」とあれば、午前0時の瞬間から、午前1時の直前までという意味で、午前1時は含まない。
⑤ 年・月・日・時の四つの干支を特定できたなら、それぞれの蔵干を記入する。
寅・巳・申・亥は、蔵干が1干だけなので、それぞれの蔵干を記入すればいい。例えば、寅であるなら、寅(甲)と記入すればいいのである。しかし、残りの8支は二つの干を蔵しているので、二つの干のうちのいずれの蔵干に該当するかを正確に特定しなければならない。以下、年月日時の支に分けて、その方法を詳しく説明することにする。
「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より