.jpg

震(しん)は雷。奮起をうながすもの。

自然現象の中でも身近に経験できる雷は、その激しさとエネルギーの強さは格別である。

ここから震(しん)の卦には奮起というシンボルがあてられました。イメージとしては、下にある陽が上にかぶさった陰の二爻を押しあげていくさまです。活発で大きくとどろぎ、大地にはげしい雨を降らせる。これは「陰は下り陽は上る」という陰陽観に立った結果です。

人生で最も活動的な時期は、成長過程で言えば青春から壮年期ですが、こういった世代に限りません。意気盛んなときというのは循環してくることもあるし、気質的にそういうタイプの人もいる。また、何かのきっかけがあって、目覚ましい働きをする人もいる。

いずれにしても気力が充実し、決断し、行動するのに適している。そういうイメージを表しているのです。同時にこの卦は支配的な考え、第一の考えを示し、それは乾の父、坤の母に対応して、長男になります。

 

*震(しん)の持つ象徴語

〔概念〕雷、奮起、活動、発奮、飛ぶ、移動する、決断、志、成功、仕事、道、早い、驚かす、振動する、大きい、電気、電光、健康、音響、高慢、非礼、狂暴、誇張

〔人間〕成人、長男、実力者、精力家、成功者、情熱家、激情家、成功者、職人

〔自然〕雷に伴う現象、地震、噴火、樹木、芽、花、草むら

〔動物〕竜、午、鷲、鷹、蛇

〔身体〕手足、筋肉、肝臓

 

「マーフィの易占い」J.マーフィ(昭和61年、産能大学出版部)