たとえば買物一つするような場合でも、その店が自分の家から見て、東北の方向にあるか、西の方向にあるか、そして、その方向が良い方向であるか、悪い方向であるかによって、その買物の成否がきまってきます。

きまった日常の買物なら、どの方向の店で買っても大差はありませんが、それでも吉方の店へ行くと、思いがけない掘出し物にぶつかって、にこにこするというようなことになってきます。もしもあなたがオフィス・レディで、ボーイフレンドとデートをするような場合になら、吉方と凶方のちがいはそれこそ目に見えてあらわれます。

あなたの家なりオフィスなりから、吉方の方角を選んだ日には、楽しくてたまらなかったということになるでしょう。逆に凶方の方角を選んだら、つまらないことから口喧嘩になってしまったり、待ちぼうけを食わされたり、何か後味の悪いようなことが起こったりするのです。

セールススマンの場合なら、吉方を選ぶことで数倍の能率があがるでしょうし、宝くじなどは、当てずっぽうに買うのでなく、ちゃんと良い方角の売り場を選びながら買いつづければ、思わぬ大当たりにありつけることにもなるでしょう。

一回一回、一つ一つの問題では、たいしたことはなくても、その小さなプラスマイナスが総和されてゆくと、良きにつけ、悪しきにつけ、最後にはたいへんなちがいとなってくるのです。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎