あなたには、こんな経験はないでしょうか。体のコンディションも、頭の切れぐあいも、懐ぐあいも悪くない、それでいて、どういうわけか仕事がうまくいかなかったとか、デートに失敗したとか、麻雀で負けつづけたとか、、、あらゆる科学的な情勢分析を行ない、客観的な条件も、主観的な条件も、あらゆるものに万全の注意を払い、準備をととのえたのにかかわらず思わしい結果が得られなかったり、予想外の失敗に泣かされたりすることが、私たちの人生にはよくあります。

どう考えても原因らしい原因が見当たらないのに、悪いことばかりが起こったかと思うと、たいして労せずに、すべてがとんとん拍子に進んでしまうこともあるのです。

こんなときは、もはや、あらゆる科学や人知を超越した目に見えぬふしぎな力が、私たちをあやつっているとしか思えません。この目に見えぬふしぎな力とは、いわぱ「運命の力」ともいうべきものでしょう。しかし、それにしても、運命の力とはまったく気紛れなものです。それをまえもって察知できたら打つ手もあろうものを……。人間は、遠いむかしから、このような念願をもって、この目に見えぬふしぎな力を解明しようと知恵のかぎりを尽くしてきました。

この人間の悲願と、何千年にわたる努力の結晶の―つが、「方位学」というものです。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎