不動産にからむ問題になってくると、八白の星のいる吉方がおおいに効力を発揮します。もちろん、経済的に余裕がある場合には、この吉方に注意を怠らなければ、かならず、掘出し物が見つかります。値上がりの率もほかの方角にくらべれば、格段に早いのですから、投資としてもたいへん有利だと言えるでしょう。また、七赤の人は概して顔が広く、社交性にも欠けていないのですから、こういう物件の仲介をすることによって、サイドワーク的な利益をあげるチャンスも少なくはないでしょう。

不動産の長期投資の場合なら、二黒の星のいる方角も悪くはありません。しかし、利益を上げるのは八白よりはかなり時間がかかるでしょう。仲介で利益を上げるというような早業には、この二黒の星のいる方角はあんまりむいてはいません。むしろ、支店を出して、長期の体制をととのえるというような性質の吉方だと言えるでしょう。そういう長期作戦だったら、この吉方はじわじわ効力を発揮します。こちらの財運には退歩がないのが特長で、結局は八白の星のいる方角よりも大きく身につくことになるでしょう。

急場の金ぐりというような場合だったら、一白の星のいる方角に向かってうまく行動するのが最善です。ただこの場合は、後始末をしっかりしておいてください。

七赤の人は金まわりは悪くないのですが、そのかわり金に関してはともすればルーズになりやすいのです。信用第一で行動すれば、しだいに財運もともなってくるのですが、それを忘れてしまったら、結局は虻蜂とらずになってしまうでしょう。

手がたく仕事をしていくための資金作りという性質の問題なら、六白の品のいる方角に向かって行動するのが最善です。何かの取引きだったなら、この方角をうまく使えば、末ひろがりになっていきます。この方角に向かって行動するときには、とくに誠実に行動してください。向こうの相手は慎重型が多いのですから、あなたの人物をはっきり見さだめるまでは、石橋をたたいてしかも渡らないような態度に出るかもしれません。しかしいったん信用すると、あとはとことんまで力になってくれるでしょう。

家具や電気製品など、数年も使う品物なら、この方角に行けば、良い掘出し物にぶつかることが多いのです。

 

 

 

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎