対人関係の問題を解決するためにも、まえに述べたような吉方・凶方の考え方があくまでも基本になります。たとえばある特定の相手と、おたがいにしっくりいかない仲をよくしようと思ったら、まず地図と磁石を使って相手の家や職場が、自分の家や職場からどっちの方角にあるかを、たしかめてください。

かりに、向こうの家があなたの家から見て、北束の方角にあるとしましょう。九星盤を見ると、東北が吉方になっているのは、四緑、五黄、七赤だということがわかります。

ですから九星カレンダーを使って、四緑、五黄、七赤の日を捜して、その日に慟きかけてください。同じ職場の人間なら、この日にお茶でも飲みに行こうとさそい出してもいいのです。一度では効きめがあらわれないかもしれませんが、それを何度かくりかえしているうちには、かならず効果があらわれてきます。

つぎに対人関係の場合には、これからつきあう相手の選び方も重要な間題となってきます。吉方を選べば、良い相手にぶつかることはまちがいないのですが、おのおのの吉方によって、あらわれてくる相手の性格もそれぞれ変わってきます。

一白の吉方からあらわれてくる相手は、すぐにでもあなたにプラスになるでしょう。そうとうの地位や力を持っていて、しかも人間を見る目は鋭くきびしいのです。

ところが、あなたはこの相手にすぐに見こまれるでしょう。そして何度か、試験のようなチャンスを与えられるでしょうそこまでくればしめたものです。ここで全力投球してあなたの能力を見せさえすれば、あとはぐんぐん引きたてられ、縦横に腕をふるえるようになります。この場合には、交際にも永続性がありますし、あなたが独立するようなときには、なにかにつけて力になってくれるでしょう。

それから、この吉方には、あなたよりはるかに年下、または目下の人間で、あなたにたいへんブラスになってくれる相手が出て来るはずです。

こっちはすぐにプラスというわけにはいきません。むしろあなたが教育し指導してやらなければならない立場になりますが、長い目で見たときには、いずれあなたの手足となり、あるいは頭のかわりとなって、働いてくれることになるでしょう。

二黒の星のいる方角からあらわれる相手で、あなたにブラスとなるのは、あなたの同輩格でしょう。年ごろや地位も似たような感じで、ものの考え方や趣味などにも、共通点があるでしょう。ただ、性格は陽性と陰性、行動派と慎重派というように、あなたとは正反対と言いたいくらいのちがいがある人です。

ところが、ほんとうの親友というものは、ある面で共通の要素を持ち、ある面で正反対の要素を持つ二人に多いのです。そんな意味でこの相手は、あなたの一生を通じての無二の親友となるでしょう。それこそ人生の宝です。この友情はどうか終生だいじにしてください。もちろん、この相手は仕事のうえでもおおいにプラスになってくれますが、目先の問題にどうこうというよりも、長期のプラスが大きいのです。

七赤の星のいる方角からあらわれる相手で、あなたにプラスとなるのは、あなたよりかなり年上の人です。人間的にもしっかりしており、社会的な苦労もかさねた人で、酸いも甘いも噛みわけたーーという言葉がぴったりするような感じでしょう。この相手には、あなたはいろいろな意味で指導をあおぐようになるはずです。仕事のうえだけではなく、なにか困難に直面した場合には、人生の知恵というようなものも借りられるでしょう。

おそらく、あなたにとって、この人は一生の恩人というようなことになるにちがいありません。

八白の星のいる方角からあらわれる相手で、あなたにとってプラスとなるのは、同輩格の人です。この相手は、一方では親友であり、一方ではライバルというような、二重の要素、二面の性格を持っています。もちろん、こういう仲になれば、あなたはたえず刺激をうけるでしょう。あいつにだけは負けてたまるかという張り合いは、人間を大きく成長させる一つの要素になってきます。何年かして後をふりかえったときには、たしかに得がたい友人だったという気になることはまちがいありません。

また、あなたが未婚の場合には、こっちの吉方からあらわれる相手が、間接的に良い結婚の相手を紹介してくれます。ひょっとしたら、その人自身の肉親や親類かもしれませんが。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎