もしあなたにいま、すでにつきあっている人とか、意中に思い定めた人とか、結婚の候補者とかがいて、なんとか二人の仲を発展させたいなどと思っている場合でしたら、あなたの吉方を九星盤で見さだめて、その方角をうまく使って、デートするなり、仲人をたのみにいくなり、その方角のお見合いの場所を、選ぶなりしてください。かなわぬと思っていた愛が成就したり、もたついていた緑談がまとまったり、いっこうに関心を示してくれなかった彼や彼女が、いつのまにか、あなたにあたたかい思いやりと好意をよせはじめるのに気づくことでしょう。
まだそのような特定の相手がいない場合とか、もっとすばらしい相手がほしい楊合とか、あるいは、恋人や奥さんや夫にないしょで、こっそり恋のアバンチュールを楽しみたいなどとひそかに思っている場合なども、これらの方角に向かって行動すれば、思いがけぬすばらしい相手にめぐりあえます。ただ、その相手のクイプは、方角によってつぎのように多少ことなってきます。あなたの求めるクイプはどの方角にいるか、はっきり見定めて行動を起こしてください。
三碧の星のある方角からあらわれる男性は、たいへんえらくなる相手です。何かの特殊技能を持ち、早くからみとめられる人物です。
人生に多少の波瀾があるのはしかたがありませんが、悪くなっても生活に困るというようなことはなく、よくなったときには人一倍の人のところへ行くのですから、結婚の相手として考えたら、理想的だと言えるでしょう。
ただ、この相手にはちょっとニヒルな冷たさといったところがありますし、偽悪者的なゼスチュアを示すこともないではないでしょう。しかし、それも現代の男性としたならば―つの魅力かもしれません。
性格は都会的で、ひじょうに洗練されています。頭は鋭く、感情もこまやかですが、セックスの面では情熱的で、いくらかサド的なところがあるかもしれません。この方角からあらわれる女性は、柔順で家庭的な性格の持ち主が多いでしょう。といって、芯はものすごくしっかりしていて、何か困難にぶつかったときには、愚痴一っこぼさずに辛抱し、じわじわと悲運を回復してゆくというような強靱さも持っているのです。ことに、この女性には人間的な福運がともなっています。本人の親類や友人などに良い人たちが多いので、あなた自身にとっても、そういう人間関係のプラスが増すでしょう。
性格的には、ちょっとは、に、か、み、屋のようなところがあります。その意味では、いくらか歯ごたえがないと感じることもあるかもしれませんが、時間がたつにしたがって、その長所もしだいにわかってくるでしょう。この相手との仲は、時がたつほどうまくいくのです。噛めば噛むほど味の出る相手だとでも言えるでしょうか。
四緑の星のいる方角からあらわれる男性は、ちょっと武骨なところがあります。美男子とは言えないかもしれませんが、猛烈なファイト・マンですから、いざという場合にはどれほど頼りになるかしれません。性格も剛健そのものです。正義感にも富んでいますし、ものごとをすっばり割り切って、迷いが少なく、いったん腹をきめたら、とことんまで突っこむ強さがあるのです。それでいて、一面では案外涙もろいところもあります。ちょっと侠客肌、親分肌なところもあり、「弱きを助け、強きをくじく」という言栞を人間にしたような男性です。
この方角からあらわれる女性は、あまり美人とは言えないかもしれません。どこかに田舎っぽいところもあり、ものの考え方にはなんとなく古風な感じもありますが、まじめで生一本ですから、裏切られるということはぜったいにありません。
結婚したら、完全な世話女房ぶりを発揮します。体も健康そのも のですから、寝つかれて困るというようなことはぜったいにありません。料理もうまく、家計の切りまわしもじょうずです。人によっては、共稼ぎをして内助・外助の功を立ててくれるでしょう。
男女ともに、 この方角からあらわれた相手と結婚したときには、子ども巡にもめぐまれます。子どもの数は少ないでしょうが、男の子どもは、将来たいへんな大物になって、あなたの老後は幸福でしょう。
六白の星のある方角からあらわれる男性は、一見、平凡のように見えるかもしれません。しかし、最初から親しみやすいという点では、まずまちがいはありません。あなたは最初一目見たときから、兄さんにでも会ったような親愛感を感ずるでしょう。そして、交際がつづけばつづくほど、あなたは、相手の柔らかな性格のなかにひそんでいる強さを発見しておどろくでしょう。親しみやすいだけではなく、頼りになる人だという気持ちもしだいに深まるはずです。結婚後は、じつに家庭的な良い夫になってくれます。といって、仕事をおこたるわけではありません。浮気のおそれも、ぜったいと言っていいくらい考えられません。子どもをかわいがることにかけては、「親馬鹿」と言われるくらいです。
この方角からあらわれる女性は、じつに利口です。それも、ただちょっとした気転がきくとか、口先がうまいというような浅い知恵ではなく、直感的に、ものごとの本質をいっぺんに見ぬくような知恵を持っているのです。ですから、少しぐらい年が下でも、何かにつけて、姉さんぶったところを見せるかもしれません。ところが、そういうアドバイスに従えば、あなたには目に見えてプラスがあらわれます。
結婚したなら、その特長はいよいよ強くなるでしょう。どんな問題を相談しても、そのときそのときの最善の方法を考え出してくれますし、そのとおりにすれば、まずたいていはうまくいきます。といって、あなたを尻に敷くようなことはけっしてありません。女性でも浅知恵の人は、人前でも平気で夫をこきおろしたりしていばりたがりますが、この場合にはそういうことは考えられません。
男女ともこの方角からあらわれた相手と結婚したときには、子どもの数は多いほうです。
七赤の品のある方角からあらわれる男性は、華やかな明るい性格で、それこそ一目惚れするような相手でしょう。
金運も身についているのですから、気まえもよく、万事につけてはででしょうが、それでいて、しまるべきところはちゃんとしまっていて、底ぬけというところはありません。
この相手と結婚したら、 あなたは金にも社会的な地位にもめぐ まれるでしょう。家にとじこもっておられず、社交的に活躍して、外助の功を立てるようにもなるでしょう。
この方角からあらわれる女性はたいてい美人です。それに才気にたけていますから、恋人としては最高だと言えるでしょう。
結婚しても、いくらかはで好みなところはありますが、それで夫の光が増すのですから、何も言うことはありません。
男女ともこの方角からあらわれた相手と結婚したときには、子どもの数は少ないほうですが、女の子はたいへんな美人になり、男の子は頭がいいのですから、まず申し分はないでしょう。

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎