就職とか受験とかのように、自分の社会的な立場を大きく変えようとする場合には、とうぜん吉方を活用すべきです。もちろん、一般的吉方は、この問題に関しても全般的に良い結果をもらしますが、仕事の性質によって、それぞれの吉方の効き方が多少ことなってきます。
三碧の星のある方位は、芸術・芸能のように人気が問題となる仕事、対人関係を主として重んじる仕事などには最適です。たとえばあなたが商事会社に就職しようという場合なら、この方位を選べばまちがいありません。女性で水商売関係の仕事につきたいならば、この方位が最善と言えるでしょう。また、女性が洋裁とか手芸とかの学校にはいりたいときには、この方位の学校がたいへんなプラスになります。
かたい地道な仕事だったら、四緑の星のある方位を選んでください。進歩が漸進的なことはしかたがありませんが、そのかわり、失敗ということはありません。たとえば銀行などに就職したいなら、こちらの方位がいいのです。また、技術家としての教育をうけた場合は、こちらの方位の会社を選んで就職したほうが、仕事もばりばりできますし、昇進の速度も早いのです。
頭で勝負をしようという人なら、六白の星がはいっている方位を使うのが最善でしょう。この方位をうまく利用すれば、新しいアイデアがしぜんにつぎつぎと生まれてきます。
最近はどういう仕事でも、アイデアが勝負のきめ手だというようになってきましたが、とくに商業デザイナーとか、建築の設計とか、洋裁のデザイナーとかいうような仕事に関係するには最適の方位です。また、弁談士のような仕事にも絶好です。法律を専攻して、将来弁渡士になろうというような人なら、この方位に当たる学校を選ぶことです。
とにかく、この六白の方位は独立運が強くなる方位ですから、就職や受験の場合には、そのことをよく頭に入れておいてください。
社交性を重んじる仕事なら、七赤の星のいる方位がとくに効力を発揮します。たとえば何かの仲介をするような仕事なら、 こちらの方位を利用すると、めだって成紹があがります。
私の知合いで語学の逹者な学生がいました。就戦の相談をうけたとき、一白の生まれで語学の才能を生かすなら、こっちの方位の会社を選んだらどうだとすすめたのです。彼は私の忠告どおり、この方位の貿易会社に勤めましたが、たちまちその才能をみとめられ、何度かわからないくらい外国へ出かけて行って、生きがいのある生活をつづけています。

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎