◎ 研究をお金では換算しない ◎『武田邦彦の科学的人生論』飯塚書店刊より

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◎ 研究をお金では換算しない ◎

だから暗黙のうちに会社の中では「バーチャル研究者組合」のようなものがあり「一人ひとりが研究のリスクを負うのは難しいので皆で平均化しよう。そして成功した人には名誉と拍手を上げよう。私たちは研究をお金では換算しない」という不文律があるのだ。
中村さんの個人的な意思は別にして、件の裁判で会社における技術者のテーマ設定、失敗した時の保護などは明らかになっていない。この裁判が真に社会の発展に寄与するなら、裁判官はそこまで言及する必要がある。判決は論理的で完結していなければならない。
ところで批判したついでであるが、200億円と8億円はあまりにも離れている。この数字もまた判決の意味を薄くしている。「対価」とか「要求」というのはその合理的根拠があり、請求側は自分の信念に基づいた数字を述べるべきである。相手がいるので時に妥協も必要だが、200億円の請求に8億円で「妥協」すれば、それは最初の要求が「ふっかけ」であったことを証明していることになる。だからこの話が技術者のモチベーションに役立つとしたら、なぜこのような大きな差が出たのかを説明しなければならない。
そうしないと今後も、2000万円を要求したら、80万円で我慢させられる事になる。
この判決が日本の技術者の地位を上げるとは思えない。かえって会社の中で技術者を孤立させるだけだろう。技術者は会社の一員でないことが明らかになり、お金をもらえば技術者自らが会社の一員でないことを認めることになるからである。
ところで、中村さんの事件があっても、私は相変わらずお金とは無関係に研究をしたいと考えてやってきた。それは慎ましく生きることができればそれ以上のお金はいらない。
「正当な報酬」などという概念は技術者、科学者としての私にはもともとないからだ。

『武田邦彦の科学的人生論』飯塚書店刊より R081009

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おてんとうさまの下で
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#牧正人史 #マシレ予測 #武田邦彦 ♯yymm77

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