◆ 安易にテータやグラフを信用Lてはいけない ◆
地球温暖化問題の一つに、環境団体やマスコミが「今だけ特別に暑くなっている」と錯覚させていることが挙げられます。
前掲のグラフでもわかるように、3000年という時間軸でみれば、現在は平均以下の気温です。ところが、彼らは直近の百数十年間だけを見て「地球温暖化」と騒ぐのです。
いわゆる「切り抜き」報道です。
とはいえ、切り抜き報道ならまだマシと思えるくらい酷いまやかしがあります。次の図2のグラフは、1980年代に発表された「ホッケースティック曲線」です。これが発表されたとき、私は驚きました。


西暦1000年から2000年までの1000年間の地球の気温変化を表しているグラフなのですが、1900年まではほとんど気温が変わらず、以降の100年だけ急激に気温が上がっています。
このグラフは、古気候学者のマイケル・E・マンが木の年輪から過去1000年以上の気温変化を見積もったものです。このグラフは過去の気温変化が19世紀以降に急激な上昇カーブを示していたため、「ホッケースティック曲線」と呼ばれるようになりました。
その結果、マンはIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第三次報告書の主要な書き手の一人に選ばれます。
彼の再現結果は 、今世紀の気温上昇が人為的であることを示す有力な証拠の一つとなり、IPCCをはじめ様々な分野で何度も引用されることになったのです。
しかし、その気温変化を見積もるために用いられたデータのいくつかの記述は間違っており、また観測精度の誤差も修正していました。この表記の間違いや誤差の修正を改竄(かいざん)だとして批判する者が現れ、スキャンダルとなったのです。
先の「北大西洋の洵水面温度」でみたように、この1000年間には中世温暖期があり、それから小氷河期があり‥‥と、地球の気温はかなりの幅で上下しています。
CO2の増加だけが気温上昇の原因だとは言い切れません。
科学的に見ても間違った式で計算したものなのですが、国際機関のIPCCはこれを採用しました。このグラフによって、「人間社会が発展し、CO2とが増え、温暖化が加速する」というまやかしが広まったのです。

1965年生まれ。アメリカの古気候学者、地球物理学者。他の研究者とともに「ホッケースティックグラフ」と呼ばれる過去1000年間の気温記録を作成し、歴史的な気候変動を研究している。
「多様性」のまやかし グローバリズムの危険性と持続性喪失の原理 武田邦彦 啓文社書房 令和6年刊より
R080625

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