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「カ=正義」だから進化した人間

生物が誕生して以来、最初は緑藻類のような単細胞で何もしないようなものでしたが、次第にDNA、つまり情報量が増えて複雑になり、さらに体も大きくなっていきました。
生物がこのように進化したのは「力が正義」、つまり「戦争の強いほうが正義」ということです。この原理原則は人間社会になってもずっと続き、現在でも同じです。
アメリカ合衆国という国は1776年にワシントン付近の13州が独立し、その後、メキシコ人、ネイティブ・アメリカンを殺害しつつ西へ進出、おおよそ1850年にはカリフォルニアに達します。そしてその後、アラスカをロシアから買い、スペインと戦争してフィリピンやグアム、サイパンを取り、さらにハワイ王国に迫りました。
当時、ハワイには王様がいて平和な暮らしをしていましたが、アメリカ海軍には抵抗できず、日本の明治天皇に救いを求めたのです。
でも日本はちょうど、日清戦争を終わって日露戦争の前だったので、明治天皇は二方面作戦を取ることはとてもできないとお断りになります。
ハワイ王国はあっけなくアメリカに占領されました。その後、アメリカは1940年に日本、1950年に朝鮮、1960年にベトナムを攻め、さらにアフガニスタンを経て2003年にはイラクを攻撃しました。何しろイラクはアメリカから見ると地球の反対側ですし、攻撃した理由はアメリカが作為的にでっち上げた「フセイン大統領は大量破壊兵器を持っている」というものでした。でも結局は「力の弱かった」フセイン大統領が殺害され、不当に戦争を仕掛けたアメリカのブッシュ大統領が無事に引退するという「正しくないこと」が行なわれました。
つまり、利己的な正しさを強行して自らの利益を得るためには、ヨーロッパ流の学問と論理で利他的な正しさに転換する方法以外に、アメリカ流(かつてのヨーロッパ流) のように「暴力は正義だ」という生物の原理原則を使う方法もあるのです。
それが「戦争」というものですから、「平和が正しい」というのは理念としては存在しても、現代の人間社会はまだ「暴力が正しい」という枠を出ていないところもあるのです。
「正しさ」を再度、整理してみましょう。

①利己的な正しさ
【頭脳的方法】ヨーロッパの学問で利他的正しさに転換する。
【錯覚的方法】日本の空気的事実を積み重ねる。
【暴力的方法】アメリカ的暴力で正しさに転換する。

②利他的な正しさ
【四つの正義】(神、偉人、相手、法律)

正しさの分類が「利他的」から次第に「利己的」になってきているのがわかると思います。
分類もこの本の最初の頃には利他的を先にしていましたが、どうも「正しさ」は自分勝手と言える利己的のほうが支配的なような気もしてきたと思います。
本当に正しさの世界は「利己的」なのでしょうか?
『「正しい」とは何か?』武田邦彦著 小学館より

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