改めて言うまでもなく、性格は人との接し方、思考パターン、行動パターンなど、その人のすべての言動を左右する要因であるため、命運を論じる上でも重要な要素となる。性格がわかれば、その人のすべてがわかったと言っても過言ではないくらいなのである。
性格は、まず五常によって気質を見、次にその気質がどのような形で表現されるかを通変の視点から推察することになる。そして性格を見る場合、性格が形成される時期にあたる成人前の大運の影響を十分に考慮しなければならないことになる。
例えば、気質として感情性・情緒性の強さが認められるとしても、そうした面が外向きに表出されるか内向きに表出されるかによって性格としては異なったものとして評価されることになるため、気質を理解した上で、通変によって表出のされ方を判断し、同時に成長期に巡る大運の生剋・幇の作用によって、どの通変が強められ、また弱められるかを見なければならないことになる。
性格を見る際においても、日干と隣接し、生剋・幇の作用を発生する干の通変が重要な視点となる。つまり日の蔵干、月干、時干は、性格形成に大きな影響を与えることになる。年干は日干に直接的に影響をおよぼさないので、その影響は隣接する干に比較するなら小さいものとなる。年の蔵干、月の蔵干、時の蔵干は、四柱八字の全体的な視点における作用はあるものの、性格の形成におよぼす作用とか影響はさらに小さいことになる。ただし、大運で性格が変わるような場合には、年干、月千、月の蔵干、時の蔵干が大運と関わることにより、間接的に影響をおよぽすことがあるため、疎かにはできない面があることになる。
「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より
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