さて甲木と乙木は、五行の木であることは共通しているが、甲木は陽干であるため、剛強で勢いがあって力強く、陰干の乙木は柔軟であって、弱々しい点があることになり、同じ木であっても陽干と陰干では、相生と相剋の作用に相違が発生することになる。
例えば、甲乙木は、丙丁火を生じるが、陽干の甲木のほうが陽干であるため陰干の乙木より火を生じる作用は有力である。丙丁火は戊己土を生じて強める作用があるが、陽干の丙火のほうが陽干であるため戊己土を強める作用が大きい。他の五行もこれより類推していただきたい。
また、十干にも相剋の作用が発生する。甲木と戊土、あるいは乙木と己土のような、陽干同士、ある いは陰干同士は、五行と同じように剋の関係となる。また、甲木と己土のように、 剋する側が陽千であり、剋される側が陰干の場合も剋と いう関係になり、剋される側はその気を抑え込まれ、剋す側もその気を消耗することになる。
「四柱推命学入門」小山内彰 (希林館)より
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