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兌(だ)は沢、喜ばしいもの
兌(だ)は真ん中の爻を水に見立てて、上爻が水面、これを下の爻がしっかりと抑えているとして、水を貯めた貯水池をイメージします。いわば水がしっかりと管理されている。それは、人の生活に様々な形で活用できるし、水辺で遊ぶこともできる。そこからこの卦は「喜ばしい」「楽しい」ということを象徴すると解釈されています。
マーフィー博士も「楽しいもの」と見て「事業、仕事、人間関係で非常な喜びが得られる。人それぞれに合った喜びが訪れる」としています。これはいわば人間にとっていちばん満足できる状態ですが、人によってその内容は異なってくる。
たとえば、難しい研究に取り組んでそれが解決したという学問的喜び、科学的発明発見に無上の喜びを感じる人もいれば、 ギャンブルや異性との交遊が最高という人もいる。喜ぴという一点では同じでも、個々の内容には相当の幅があります。

〔概念〕沢、喜悦、和、娯楽、笑い、色情、誘惑、口、雄弁、愛嬌
〔人間〕少女、学者、女優、芸妓、妾、評論家
〔自然〕谷、湿地、低地、沼
〔動物〕羊、鶴、猫
〔身体〕ロ、歯、肺、女性器

「マーフィの易占い」J.マーフィ(昭和61年、産能大学出版部)