金銭・物質運については、八白の星のいる方角が最高で、七赤、九紫、六白の順になります。八白の星のいる方角は、長期にわたってしぜんに財産がふえてゆくという吉方です。この方位に向かってうまく行動をつづけていくかぎり、財連に退歩ということはありません。

これは、すぐ目に見えてくるというわけではありませんが、不動産に関してもしだいに利益があがってきます。私の知合いのある業者は、二黒生まれですが、たえず八白の方位の物件をねらっているものですから、「これでは税金がたまらない。」とうれしい悲嗚をあげているくらいです。

つぎに七赤の星のいる方角は、金まわりが目に見えてよくなるという効力を持っています。ビジネスマンやOLのサイドビジネス、学生のアルバイトなど、この方角でやると思わぬ実入りがあります。商売上の急場の金策などするときにも、こちらにいる人にたのめばたいてい成功します。麻雀などでも七赤の方角にすわるか、または、七赤の方向に勝負に出かけたら、つきについて笑いがとまらなくなるでしょう。

しかし、この七赤の方向からはいる金は、どうも身につかない傾向があります。出銭が多くても、収入もふえるのですから悪くはありませんが、私の皿いた話では、ある二黙生まれの金融菜者は、やはり方位学を信じていて、七赤の方位で動かした金はいったん八白の方位にある銀行にぷちこみ、つぎの機会をねらうということです。

この人が方位学を信じるようになった動機は、あるとき暗剣殺の方位に当たる人間と取引きをして、詐欺にあい、大損をしたことからだったようです。専門の金融業者となると、金を貸すとしても十分の調査をし、確実な担保をとって取引きするはずですが、それでもこういうことが起こるのですから、暗剣殺の恐ろしさはよくわかります。

二黒の人が株をやるなら、九紫の品のいる方角の証券会社に相談してください。

六白の星のいる方角の金運は、じわじわ、こっこっという動きです。目に見えてふえるということは望めませんが、この金運には「信用」などの無形のブラスがともなうでしょう。

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎