介護をしていて、ご利用者様の顔がほころぶ瞬間があります。食事タイムや、おやつタイムで、限られた空間と、決められたスケジュールの中で、唯一と言ってよいほどのプレシャスタイムは、食事の時間です。
施設も、食事にかけられる金額的な余裕はほとんどありませんが、それでも、食事が重要な楽しみの一つであるという認識は、皆共通でもっています。また、食事が、重要な栄養源や身体活動の大元であることは自明ですが、同時にそれ自体がある先生に言わせると、重要な医療行為の一つだ、とおっしゃっていますが、よくわかる気がします。
電子レンジは、文明の生んだ偉大なる調理機器の一つでしょう。もちろん、直接火を用いた料理にはかないませんが、食べ物を簡単に温めたり、調理したりできる機械で、これほど便利なものは、そう多くありません。
電子レンジの機能も、ピンキリですが、単純に温める機能だけでも、冷たい食品と温かい食品では、食べる人にとって見ると、雲泥の差が生まれるのは、想像に難くありません。