◎ 河川の整備による「風」の通り道の構築

まず、河川を整備することです。川は山と海を結ぶ風の通り道となります。「‥‥おろし」というのは山から吹いてくる風ですし、「海風」もなかなか涼しいものです。
私は10年ほど前、東京から名古屋市に移り住んで、夏の暑さに参った経験があります。名古屋市の夏は、東京よりもう一つ暑く、熱気が四方八方から押し寄せてくるような感じがしたことを覚えています。
でも、1年後に事情があって、矢田川という川の畔の官舎に移ると、前の年までの暑さがウソのように、夏も涼しいのです。そして、今は名古屋市の北で、2007年に日本での最高気温を記録した多治見市の隣の春日井市に住んでいるのですが、ここもとても涼しいのです。
それは近くを矢田川より大きな庄内川が流れていて、その向こうには尾張旭の小高い林があるからです。
すでに住宅は密集して建っていますし、ビルも工場もあるのですが、川と小さな森があるだけで私のような暑がりでも、ほとんどエアコンをつけないで夏を過ごしています。
ある研究によると、都市の河川が風通しの良い状態にあると、その近くの平均気温は夏場に3℃下がると言います。
また「打ち水」効果もあります。水は蒸発するときに同じ体積の空気を蒸発熱で600倍、熱容量で3500倍も冷やしますから、その効果も加わるのです。
まず、大都市の河川を作り直すことです。

家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21(2009)年 講談社刊より 20260301
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